冬になると空気が乾燥して加湿器が欠かせなくなりますよね。
加湿器には「超音波式」「気化式」「スチーム式」と色々ありますが、私は圧倒的に気化式が好きです。
とはいえデメリットもあるので、今回そのデメリットを克服するべく自作してみました。
気化式加湿器のデメリット
使うほどにカルシウム汚れがひどくなる
これはいま私が使用しているダイキンのハイブリット加湿器(気化式)のフィルターです。
びっくりするほどカルシウム汚れが付着してますよね。
少し育てすぎた(クエン酸清掃を怠った)のですが、気化式加湿器でも加湿性能が高いものはあっという間に汚れます。
(水道水内のカルシウムが付着するため、たくさん加湿できる=すぐ汚れる)
過去にポット洗浄中はクエン酸洗浄よりも威力がある!という旨の記事および動画を上げましたが、ここまで汚れると流石に新品同様にはなりません。特に黄ばみなどはどう頑張っても取れません。
なので定期的(1週間に1度)とかでクエン酸洗浄でもしてあげればいいのですが、正直めんどくさいしクエン酸もタダではありません。
そのうえ私は冬場24時間フル稼働させてるのでなるべくダウンタイムを作りたくない。
終わりのないフィルタービジネス
カミソリ代や剃る手間を考えてレーザー脱毛を考えるように、気化式加湿器は常に「汚れたフィルターを交換するか?クエン酸でチマチマ洗浄するか?」という2択の連続です。
超音波式やスチーム式でもクエン酸洗浄はあれど、容器内の話なのでフィルターのようにがっつりこびりつくことも(頻度としては)少ないでしょう。
とはいえ超音波式は水をそのまま微細化して飛ばすので、床や家具が白くなったり不衛生な水をそのまま飛ばす可能性もあるといいます。(私も昔使ってましたが)
スチーム式は沸騰させるので衛生面は安全ですが、クッソ電気代がかかります。
特に私のように24時間フル稼働させる人は電気代月数千円アップは避けられません。
ちなみに現在使用しているダイキンのハイブリット加湿器はecoモード以外を使うと加熱機能が作動して電気代がべらぼうに高くなります。
そのうえ驚異的に加湿力が上がる訳でもなくハイブリッド加湿器には若干失望しました・・・かなしい。
なので電気代が安い気化式は譲れない。でもフィルタービジネスのレールにも乗りたくない。
そもそも何台も加湿器買ったけど、なんで湿度にお金こんなかかるんだよ!
そんなわがままなヤツは自作するしかない。
これが経緯です。ご清聴ありがとうございました。
気化式加湿器を自作する
気化式加湿器の仕組みを考え100均とAmazonで材料集め
気化式加湿器は吸水フィルターを乾燥(気化)させて加湿しているだけなので、言わば「濡れたバスタオルを干して扇風機当ててるようなもの」でしょう。
これを小さな筐体で行うためには(たぶん)フィルターがキモで「いかに表面積を増やして大量に気化させられるか?」なのだと考えます。
100均で買ってきました。
メモ
- 収納ボックス
- 収納ボックスのフタ(別売り)
- 自在アルミワイヤーx2
- 抗菌ふきん(ダスター)x2
合計660円
アルミワイヤーでフィルター骨組みを作り、そこにダスターを取り付けてフィルターとします。
フィルターが安いなら汚れたら洗わないで捨てればいい!クエン酸イラナイ!
ダスターをフィルターとするのはこちらのサイトの記事を参考にさせてもらいました。
https://jibundeyarou.com/kashitsuki/
ポイント
既製品の気化式加湿器は水タンクがちゃんとあって、水が足りなくなれば補給され適正水位を保てるような仕組みになってます。
水位が高すぎるとそのぶんフィルターが水没してしまい気化力が弱まるのでしょう。
とはいえそんな仕組みは私には作れないので、とりあえず普通にやってみようと思います。
100均だけで80%揃いましたが、大事な送風システムがありません。Amazonで買いました。
12cmのUSBファンです。
デスクトップPCケースなどに使われる吸気排熱ファンをUSB電源で使えるようにした商品ですね。
1,300円ほど。
材料を使い気化式加湿器をつくる
作るってほどのレベルのことはしませんけど・・・。
アルミワイヤーのカタチを四角形のスパイラル状にしてダスターをかけられるようにします。
モノタロウで買った50枚300円?くらいのマスクの箱がいい感じでした。巻きつけていきます。
全部まいたら取り外す。
なんとなく四角形になればいいと思ってます。外すとねじれた感じになるので適宜調整。
そしてボックス内に配置。
そしてダスターを1枚ずつかけていく。
ダスターは乾燥していると折りにくくかけにくいので予め濡らしたほうがよかったです。
ワイヤーの間隔がまちまちで不格好ですが、これでいいとする。
ちなみに1つに11枚のダスターがついてます。
100均のロールダスター1本で25枚分あったので、さらにもうひとつ追加してダスター22枚フィルターの完成。
この程度のフィルターでいいなら100円で済みます。
また、カルシウムは均等に付着する訳ではなく結構偏りがでるので、汚い所だけサッと外して交換するスタイルも叶いそうですね。
お次は送風システムです。
ボックスの蓋にファンを取り付けたかったので、まずは蓋をくり抜いてみます。
これは排気口(の予定)
こちらは吸気口(の予定)
ファンを裏返せば吸排気が入れ替わるので、どっちも試してみようと思います。(ファンを装着したあとフタごとを裏返すと給排気が入れ替わる)
フタは分厚いですが、切れ味の良いカッターで何度もなぞってると切れる位の硬さです。
ファンの取り付け穴をあける。
「これだとファンの性能落ちるよね。四角じゃだめだ」と円にくりぬく。
コンパスもってないのでファンの内側を頼りに直接線を書いていく。適当な人間です。
いびつだけどいいとする。
この時点で何度もカッターを押し付けて切り抜いていたため、指が痛かったのを覚えています。
完成!加湿性能やいかに
ファンガードを付けたら穴のいびつさが少し緩和されました。
やっといてなんですが出来てから「排気口の所はこのサイズでいいのか?」とか思いました。
実際この穴から給気させるとファンの排気パワーのほうが強くて吸気不足気味な音を出していたのでちゃんと考えたほうが良いのかもしれません。
排気なら問題なさげなので直しませんが。
USBファンなのでモバイルバッテリーで動く程度に低消費電力であります。
続いて性能についてですが、自作加湿器を稼働させ吸気付近に温湿度計を置いた状態がこちら。
空間の湿度は43%とあります。
で、そのあと排気口に5分ほど置いた状態がこちら。
気温下がると湿度が上がるので、ファンの風で下がった分が反映されてるだけでしょうか・・・。(熱中症表示??)
それでもある程度湿気った空気を排出しているようにも思われます。
吹き出し口の湿度ぐらいまで空間が潤えば言うことないんですけどね、さすがにこれじゃ非力なようです。
ファンスピードMAXで丸2日(48時間)稼働させてみて、フィルターを見てみるとうっすら黄ばみが見られました。
つまりちゃんと気化してカルシウム汚れが堆積してるということだと思われます。
容器に溜めた水も1日そこらで水位が結構下がってるので、機能していないということはなさそうです。
感想
フィルター職人になりたいと思った今日このごろ
ダスターは素材として調達しやすいですし、コスト的にもアリだと思われます。
とはいえ、私のアタマではこの程度の表面積しか作り出せなかったのが悔しい所。
もっと多くのダスターを綺麗に格納して効率よく風に当てることができれば加湿力も向上しそうです。
また、既製品の気化式加湿器は水タンクに腐敗防止のイオンカートリッジなんかが付いてますが、そういうのが無いのはやはり良くないでしょうか・・・。
これまたAmazonで調達したマグネシウム粒でも入れときましょうか・・・。