健康について調べていると、電磁波という言葉をよく耳にします。
私はどちらかと言えばスカラー波・・・むしろ白装束の方に興味があるのですが、この「目に見えないもの」というのは(信じる信じない含め)どうにも厄介ですよね。
今回は電磁波測定器を買ってみた&アース接続について。
電磁波は本当に危険なのか?
意見は分かれている様子
「電磁波は危険だ」なんて言う人もいますし、電磁波過敏症なんて言葉もあります。
非常に弱い電磁波にばく露されても、なんらかの身体症状が出ていると訴える人々がいます。このような症状は、一般的に「電磁過敏症(EHS:Electromagnetic Hypersensitivity )」または一部のサイトで「電磁波過敏症」とも呼ばれています。ただし、「電磁過敏症」は、正式な診断名称ではなく、あくまで呼称にすぎません。
世界保健機関(WHO)が公表しているファクトシート№296「電磁過敏症」によれば、電磁過敏症の最も一般的な症状は、皮膚症状(発赤、チクチク感、灼熱感)、神経衰弱庄、自律神経系症状(倦怠感、疲労感、集中困難、めまい、吐き気、動機、消化不良)であり、電磁界のばく露に関連すると訴える方がいるのは事実です。しかしながら、調査者及び本人に分からないように電磁波をばく露させたりさせなかったりして、症状や電磁波ばく露の有無を自覚できるかというダブルマスキング法の研究結果からは、このような症状と電磁波のばく露は関連しないことが分かっています。
そんなものは似非科学だと否定する人もいますし、様々です。
以前「ノートパソコンを膝に置いて使う男性は精子の質が低下する」なんてニュースもありました。
ニューヨーク州立大ストーニーブルック校のYelim Sheynkin氏が率いたこの研究では、29人の若い男性を対象に、ノートパソコンをひざの上に載せて使用した際の陰のうの温度を計測。これまでの研究で陰のうの温度が1度以上でも上昇すれば精子にダメージを与えることが分かっているが、冷却パッドを使用してもすぐに温度が上昇すぎることが分かった。
陰嚢の温度が1度以上でも上昇すれば・・・ってお風呂やサウナはどうなってしまうのでしょう。
「身体全体の温度が上昇すれば問題ナシって都合良すぎでは?」なんて思いますし、電磁波が影響しているという説はないのでしょうか。
この研究はアルゼンチンと米国の共同によるもので、生殖医学誌『Fertility and Sterlity(生殖と不妊)』の2011年10月のオンライン版に掲載された。携帯電話による精子の影響の研究については筆者も5年前より報道し、WHOも昨年ようやく認めたところであるが、同様の影響が無線LANでも起きるということを示した、はじめての研究結果だ。
こちら2012年頃の記事ですが、ノートパソコンから出ている電磁波が精子に及ぼす影響についての研究内容が説明されています。
私個人としては中学生の頃から三十路を過ぎた今に至るまで、公私共に近距離パソコン三昧ですが特に何か感じた訳ではありません。
なので「良いか悪いか素でわからない」としか思えないのですが「わからない=ない」ではないので、一応「あるかもしれない」というスタンスでいたいと思ってはいます。
電磁波と電磁界の違いとは?
そもそも電気の基礎知識すらない私ですが、電力会社のウェブサイトを調べるとこう書かれています。
「電磁波」とは、レントゲン撮影などに用いられるエックス線等の「放射線」、太陽光線や赤外線などの「光」、テレビ・ラジオ・携帯電話等に利用されている「電波」、電力設備等から発生する「電磁界」などの総称です。
「電磁波」の性質はその周波数によって大きく異なります。電力設備等から発生する電磁波は、他の電磁波に比べて極めて低い周波数であることから、「電磁界」と呼ばれ、下記のように用途や性質が異なります。
引用先を見る限り、周波数の高いものはエネルギーが強く(扱いによっては)危険であるという見方でよいのでしょうかね。
周波数が低いともはや波ではないので「電磁界」と呼ばれ、人体に影響はない・・・とのこと。
これらの電磁波に比べて、送電線などの電力設備等から発生する電磁波は、周波数が50ヘルツ(Hz)と極めて低く、その波長は6,000kmにもおよび「波」として考える必要がないことから「電磁界」と称されています。
「電磁界」は、エネルギーが非常に小さいため、遺伝子を傷つけたり物を温めたりする作用はありません。また、電磁波のように電界や磁界が互いに作用しながら遠くまで伝わるといった性質はなく、発生源から離れると急激に小さくなります。
周波数が高い順に
- 放射線
- 光
- 電波
- 電磁界
と説明がありましたが、私たちが使う家庭用電化製品は「電磁界」に分類されていました。
ただし電子レンジや携帯電話は「電波」の中のマイクロ波というカテゴリに属しています。
その一方でこのような情報もありました。
WHO(世界保険機構)の下部機関であるIARC(国際ガン研究機関)は2001年6月27日にフランスのリヨンで、50~60ヘルツの極低周波磁場は発ガンクラス「2B」の「人体への発ガン可能性有り」を全会一致で正式にランク付けをする画期的な発表を行いました。
50ヘルツ程度の電磁界はエネルギーが弱いので安全だと聞いていましたが・・・。
この発ガンクラス「2B」には他には下記のような原因も連ねられています。
- クロロフォルム
- 鉛
- 漬物
- ガソリン
- ガソリンエンジン廃ガス
- ドライクリーニング労働
- 超低周波磁界
- 無線周波電磁界
- [他を含む311例]
そのほかの機関による電磁波等への見解は下記のサイトで詳しくまとめられています。
EMFA(一般社団法人 日本電磁波協会)では下記のような電磁波セーフティガイドラインを定めています
EMFAでは、測定及び対策の対象としている低周波の電磁波(電場・磁場)について、住まいのセーフティガイドラインを策定し、安全の評価基準としています。
電場基準:25V/m以下
磁場基準:2.5mG(0.25μT)以下
この基準の根拠は下記の基準に基づくものだそうです。
- ①MPR-II(スウェーデン:VDT電磁波規制ガイドライン)
- バウビオロギー(ドイツ:寝室領域におけるバウビオロギーの指針値 SBM-2015)
- 日本国内での測定事例統計
他にも電磁波についての様々な情報があり、探せば探すほど低スペックな私では処理が難しいです。
電磁波測定器を買って実際に測定してみた
安いものなら3000円弱、高いものは2万円くらい
電磁波計、電磁波測定器、あるいはEMFメーターという名称だそうです。
Amazonで3000円弱でした。高いものになると2万円くらいが相場のようで、これだけ安いと信頼性は不明です。
開けた直後。
結構小ぶりなボディですね。
乾電池かと思ってたんですけど、MicroUSBで本体バッテリーに充電するタイプでした。
家の中にある家電を測定してみた
使い方は簡単で、電源を入れたら測定したいモノに本体の前部分を向けるだけです。(リモコンをテレビに向けるみたいに)
ボタンを数回押すと、最大モードと平均モードといった測定方法を選べたり、警告音を消したりできます。
まずは空気清浄機から。
至近距離でブザーが鳴りました。166V/m。「Warning(危険)」とのこと。
お次はサイクロン掃除機(壁掛け充電ホルダーについた状態)。
239V/m。「Warning(危険)」とのこと。
お次は炊飯器。(コンセントに刺さってるだけ、炊飯や保温はしていない)
158V/m。「Warning(危険)」とのこと。
お次は冷蔵庫。
223V/m。「Warning(危険)」とのこと。
ついでにシュレッダー(コンセントに刺さってるだけ)
275V/m。「Warning(危険)」とのこと。
パソコンはきっと爆裂だろう!とワクワクしながらMac miniに近づけると・・・。
Mac miniの下にはWindowsのデスクトップがあるのでさぞかしピーピー鳴ると思いきや拍子抜けです。
また、家電類はWarning(危険)でブザーが鳴りまくりましたが、いずれもほぼゼロ距離での測定です。
例えば30cm離せば弱まってWarningではなくなりますし、1mも離せばなんてことない安全圏の数値になります。
ちなみにiPhoneやiPadはほとんど反応を示さず「あれ?スマホって電磁波が云々言われてなかったけ?」と思ったりしました。
Amazonレビューにも似たような書き込みがあり、この測定器が拾える電磁波の範囲があるとかないとか・・・。
それにしても、私のパソコンルームはえげつない程ブザーが鳴ると思いきや全くなりませんでした・・・なぜ?
パソコンルームのブザーが鳴らない原因発見!
ちゃんとモニターやPCのアースをつないでいた!外したらエラいことに
私のパソコンルームです。先ほどMac miniと、Windowsのデスクトップ。モニタが横に3台並んでます。
デスクにはオーディオインターフェースやBluetoothスピーカー、iPadなどがあり、周囲にはWiMAXルーターや外付けHDDなどが転がってます。
実は前から「いや〜PCとモニターのアース全部つなぎてぇな〜」と思っており、アース線をどうにか伸ばし線同士をビニテでぐるぐる巻いて接続してたんです。
でも、テープで巻く程度では弱くて気付くと外れてたり・・・それで改善案を模索してたんですよね。
そしたらアリエクでこんなアイテムを見つけまして。
これは1本の線を5本に分配(5本を1本にも)するもので、オレンジ色のレバーを上げ下げすることで簡単に着脱ができるシロモノです。
電化製品から出てるアース線って3ピン以外に、横からヒョロっと線が出てるタイプも多いですよね。
むしろ3ピンのコンセントは一般的じゃないのでこっちばかりです。
それをストリッパーで剥いて、圧着スリーブなるものでカシメてみました。
で、それを先ほどのアイテムと合体。
線だらけで見栄えは悪いのですが、これで少し引っ張った位じゃ外れないアース接続ができました。
アース工事には電気工事士資格が必要になりますが、この作業は既にケーブルから出ているアース線を既製品で延長、分岐しているだけで「工事」ではないと考えています。(これが工事に該当するなら洗濯機についているアース線の長さを変えたり、コンセント下のアース口に取り付ける作業さえ工事になると考えています。)とはいえ実践は自己責任で。
で、ですね。
先ほどのパソコンルームのちょうど真ん中あたり、私がいつも座って見てるこの風景。
そのキーボードの手前にマグカップを置き、「いつもこのあたりに私がいる想定」で測定したのがこちら。
ゼロですね。
距離も離れてますしこんなもんかな?と思いますよね。
ではワンタッチコネクターを外してアースの接続を遮断してみましょう。
カチッとな。
外したそばからピーピーピーピー鳴り出しました。61V/m。
電化製品に近づけてすらないのに!もはやこの空間が電磁波まみれだったということでしょうか。
アース接続を再び戻してみます。
カチッとな。
やっぱりゼロになるんですよね。(さっきと同じ画像ですけどちゃんとゼロになるんです)
アースはノイズ対策や漏電対策以外にも電磁波を抑える効果もあるようです。
さいごに
電磁波系はまだ続きがある模様
私自身が電磁波で体調に何か影響を受けているとかがないので、アースしたことによる効果や何かしらの実感がありません。
だからこそ「電磁波は危険であるか否か?」という答えは「やっぱりわからない」としか言えないのが残念です。
とはいえ、電磁波測定器で数値としてみることで「一応ちゃんとアースされてたんだな、よかった。」という、違う意味での安心感はありました。
そして、性懲りもなくアリエクにて「電磁波防止シート」なるものを買っているので、そのシートが本当に電磁波を遮断するのか否か?についてもこの測定器で検証してみたいと思います。
【続編はこちら】【効果なし?】アリエクで買った電磁波防止シートを検証してみた