先日、電磁波測定器を購入し家にある家電類に近づける検証をしてみました。
今回は「電磁波防止シート」なる製品で電磁波を防ぐことができるのかを検証してみたいと思います。
中華製の電磁波防止シートを購入してみた
20%の銅/ニッケルと80%のポリエステルで作られている(らしい)
中華製電磁波防止シートには「20%の銅/ニッケルと80%のポリエステル製」という一文がありました。
金属を繊維に混ぜ込む?ことで電磁波を防ぐことができるらしいです。
とはいえ、こういう怪しい&マニアックな製品は中華製を漁らずして発掘するのは難しい世の中。
こちらはアリエクスプレスで買ったモノで、価格は送料込み1300円くらいでした。50cm×110cmですね。
Amazonでは似た製品が販売されています。サイズによってもずいぶん値段が変わるので注意。
また、アリエクは届くまで時間がかかるので早く欲しい人は多少高くても手間賃としてAmazonで買うのがオススメです。倉庫発送なら返品も簡単ですし。
小さな封筒で届いたんですけど、広げてみるとすごくペラい。
防災用のエマージェンシーシートとかと似たようなペラさといいましょうか?
よくアウトドア系の冬用ジャケットとかでこういう裏地になってるのありませんか?
非常に既視感のある生地ですね。
アリエクなので「色と模様だけソレっぽいただのポリエステル生地」なんて結末も十分あり得る訳ですが・・・まぁ試してみましょう。
ちなみに世の中には「OAエプロン」なる商品が存在します。
こちらも電磁波カット(低減)素材として銅やニッケルを織り込んだシールド素材が一部に使われており、IH調理器から発せられる電磁波対策(磁場は防げない)目的で利用する方も多いようです。
中華製の電磁波防止シートの効果検証
これから出てくる数値は信用しないようにお願いします。後述する「バリアカーテンとして使うならアースは必須?」まで読んでください。
ペラい割に意外とちゃんと機能している(と思っていた)
(こないだはモザイク祭りでしたが今回は無修正)
三脚に測定器をつけ定位置に置いたのち、電磁波防止シートを間に挟んで効果を検証するという感じです。
現在の数値は63V/m 。ちなみにwarningでも前回より数値が低いのは少し距離があるためだと思われます。
まずは前座ということで、電磁波防止シートではない素材を挟んだ数値の変化を見てみたいと思います。
梱包用のプチプチです。39V/m。
あら、これでも下がってますね。
どんな素材であれ、電磁波はある程度遮れるのでしょうか?
お次はコルク製の鍋敷です。
14V/m。
角度にもよるのですが、測定器の下に添わせるような感じで当てると上記の数値まで下がりました。ちょっとズルです。
お次は自作のアイロン台です。(ダイソーのアルミアイロンシートとフェルト、木板を合体させてます)
13V/m。
大きさもあれば素材も多様ですから、なかなかいい数値です。
ちなみにこのアイロン台は450円で自作しております。記事はこちら。
【関連】ダイソー100円商品でアイロン台を自作する方法!450円也
では本命の電磁防止シートをあててみましょう!
いや、画像加工とかはしてませんよ。
(この画像は動画をキャプチャしたものなので後で動画も出せたらとは思っています。)
布面積が広いこともあるのかもしれませんが、このペラさでバッチリ防いでいるようです。
他の家電でも試してみた
こちらIH炊飯器です。
未使用で定位置の数値が見辛いですが71V/mです。
今回は先に電磁波防止シートをかぶせ計測・・・パタっと0V/mになりました。
ということでコルク鍋敷と自作アイロン台の数値をどうぞ。
コルク鍋敷は面積が狭いからなのか47V/mでwarningのまま。あまり防げてないですね。
自作アイロン台は4V/mといい感じに防げています。むしろこれでもいいのでは?レベルで活躍中。
最後に前回記事では意外と強い値を出していたシュレッダー。
何もなしだと81V/mくらいの数値です。前はもっと大きかったんですけど、ブレますなぁ。
カーテンをかけるように遮断を試みると・・・。
今回は0V/mにはなりませんでした。しばらく待っても0にはならず。
他の素材は省略しますが、シュレッダーは動作時と待機時で数値が変わるようです。こちらは待機時です。
そして、こちらが動作時。(スイッチのところが緑色に点灯してますよね)
150V/mさらに35.3mGと磁場も発生しています。
こちらに電磁波防止シートをかけるとどうなるのでしょうか?
見辛いですが、17V/mと35.2mGという結果です。
電場の数値は下がってますが、磁場は変わらずなのでこのシートで防げるのは電場のみのようです。
注意
「このシートにスマホをくるめば電波が遮断できるのかな?」と包んでみましたが、どうもできないようです。
電磁波測定器でもスマホやタブレットは何も検出されなかったように、防げる帯域が違うのでしょうか。
OAエプロンにも低周波と高周波を別々の布でシールドしている製品があったため、私が実験したものは低周波用なのかもしれませんね。
電磁波防止シートの使い道は?
敷いたり掛けたり?素肌に触れるのはNGらしい。
この電磁波防止シートの使い道ですが、よくある「電磁波防止グッズ」を自作する上では使えそうです。
例えば先ほど紹介したOAエプロンを自分の好きな生地で作りたい場合や、好きな帽子の内側に縫い付けることで電磁波防止帽子(ギャグ?)が作れたり。
既製品は何かと値段がしますからね。
とはいえ金属被膜を形成している布らしく素肌に触れるような使い方はNGとのこと。
もし使うなら生地と生地の間に挟み込むような使い方が良いのかもしれません。(確証はないです)
バリアカーテンとして使うならアースは必須?
私のパソコンルームにあるコンセントの10口タップ付近はなかなか電場が発生しています。
「防止シートをパーテーションみたく壁にすれば反射できるのかな?」と思い、鉄製のデスク足を利用して磁石で固定し防御壁(布)のようなものを作り、その内側を計測したところ、計測前よりの空間の電場が上昇しました。
すぐ近くにアース線があるので、ワニ口クリップで防止シートをアースしてみた所、計測器の数値はみるみる下がり0V/mになりました。
あまりにも気になるので追加で試してみました。
こちら炊飯器に防止シートをファサっとかけて上から計測したもの。手を触れないように三脚を使いタイマー撮影します。
82V/m出てますね。本来ならこの状態でも防げているものだと思っていました・・・あれれー。
ちなみに手を触れてないことを証明するために右下に指5本写しました。なんか逆に加工っぽい感じもしますけど(笑)
で、その状態から防止シートに触れて数秒後の数値がこちら。この撮影のために三脚を使ってます。(腕が三本必要になりますからね)
0V/mになっている。つまり私に流れているということですか?
というか計測機を素手で持つのもなんか違う気がしてきましたし、私が今までやっていたことは何の意味もなしていない気がする・・・。
OAエプロンもアースする必要があるのではないですか!?
こちらのウェブページの「電磁波防護用品の効果」にこんな一文がありました。引用させていただきます。
* 結論
今回の検証でOAエプロンは、殆ど実効的に、電磁界防護効果がない、OAフィルタは電界抑制に効果があるが、それは必ず接地して使用しなければならない、ということが判った。
詳しい人からすれば「そりゃそうだよww」という話なのかもしれませんが「電気すごい!雷こわい!」くらいの知能しかない私ですのでどうかご了承ください。
さいごに
最も確実な「電源を切る」
と、前回に続きいろいろ見てみて訳ですが・・・素人の私でも言えることとしては「一番確実なのは電源を切ることだ」です。
電源落とせば何も反応しませんからね。
記事を書く最中でとても有益な情報発信をしているサイト様を見つけましたので最後にご紹介して終わりとします。