私は「意識的に添加物を避けることで食生活を強制的に前時代へ戻し、適度に健康と減量を意識しつつ生きるという生活」を送っています。
最近はご飯と味噌汁とホッケの開きや、スパイスカレーで生きてます。
小腹が空いてもスナックやチョコなどのお菓子は買わずにナッツや果物、大根の塩麹漬けなどで間食してます。
そんな超ストイックな私ですが、添加物界隈の情報を調べていると自然と「農薬界隈」にも流されてしまいます。激流です。
そこでは「ホタテパウダーで野菜や果物の農薬除去!」なんて記事をチラホラ見つけました。Youtube動画もたくさんありました。
とりあえずホタテ貝殻焼成パウダーを使ってみよう!
セスキより強力!強アルカリを簡単に作れる意味では掃除にgood!
そもそもなぜホタテのパウダーなのか?ということに関しては下記の現状があるようです。
皆さんがよく召し上がっているホタテ。フライやお刺身などが代表的なメニューですが、その貝殻について考えた方はあまりいないのではないでしょうか? 近年、 年間15万トンものホタテの貝殻が大量に廃棄され、ゴミになっていました。年々増え、現在は処理問題で社会問題にもなっています。
つまり「ゴミ問題も解決!さらに金に変わったぜ!ヒャッホウ!」という塩梅でしょうか。
このホタテ貝殻焼成パウダーですが、pH12くらいまでアルカリに寄せられるようです。
天然抗菌剤「ホタテパウダー」は、強アルカリ性≒12.6〜13.2pHで細菌を分解殺菌、消臭、酸化防止という効果が高く期待できます。
また、強い塩基性でありながら物理的安全性試験において安全領域にあります。引用:ホタテパウダーの特徴
セスキはpH9.8くらいまでだそうですから、よりも高いアルカリになりますね。
というか、引用先の画像によれば次亜塩素酸ナトリウムよりも高い数値になるので、取り扱いには気をつけたいですね。(肌荒れますよコレ)
ただ、そのおかげでウイルスなどへの殺菌能力にも優れているので、トイレ掃除とか良さそうです。
キッチンのふきんもホタテパウダー水溶液に浸しておけば殺菌になりそうですね。
私は洗剤を減らしたい人なので、これからはクエン酸、セスキに加えてホタテパウダーもお掃除に活用してみようかと。
これは農薬なのか?りんごから出てるワックス成分ではないのか?
では例の「ホタテパウダー水溶液に野菜や果物を漬けると農薬が取れる」という話について。
ホタテパウダーは当初楽天市場で買う予定でしたが、同じものがAmazonで安かったのでそちらで買いました。
水2Lに対し小さじ1ほど本品を溶かした水に野菜・果物を入れ、約5分〜10分ほど浸してください。取り出した野菜・果物を水で洗い流します。※野菜・果物の汚れが溶けて白く濁ったり、油のような膜が浮き上がってきます。
とあります。
では、ちょうど手持ちのりんごをホタテパウダーを溶かした鍋に入れてみます。
最初はまっさらな水でしたが、次第に表面から何かが出てきました。
その後、リンゴをつついていると、綺麗に反射する油のような膜の塊が登場。
- 細かい白い膜
- メノウ板みたいな大きめな膜
手持ちのリンゴからはこの2種類が溶け出してきたようです。
ただ「これが農薬(やその他薬剤)である」と断定するのは難しいように思いますね。
自然にりんごから発生する天然ワックス。これは人工的なものではないなので、体に害はありません。
ろう物質は飽和脂肪酸(コレステロールを下げてくれる働きがある)、アルコールやパラフィンからできています。
このろう物質を脂肪酸が溶かすことによってワックスのような仕上がりになるのです。
この溶け出した上澄みを試験に出して農薬が検出されれば、いくらか取れたということになるのでしょうけど、それを試して証明書まで見せてくれている人みたことがありません。
また、多くの人が野菜・果物に使用して「何か出てきましたね、これが農薬なのかもしれません」と、溶け出したモノが何なのか?を明確に言えてないのが現状のようです。
余談
ひと昔前、肌につけて擦るとポロポロ角質が取れる「ピーリングジェル」というものが流行りました。
しかし、このジェルはカルボマーというゲル化剤が摩擦によってケシカスのように出現するトリックによるものであるといいます。
これを知らない人は今でも「肌の老廃物が取れている」と勘違いする訳で。
このホタテパウダーも勘違いだとは言いませんが「それは本当に農薬なの?」という確証を得られないまま「農薬だろう」と断定するのは何か違う気がします。
ただ、収穫前に農薬を散布するという話もありますし、表面に付着しているモノを溶かすという意味では植物本来の保護成分などと一緒に農薬もいくらか取れている可能性はありますよね。
最近、プレハーベスト(収穫前)という農薬の使い方が増えています。日本でも農薬メーカーが盛んに宣伝して、使用量増加を図っています。とくに盛んなのが、米国やカナダの穀倉地帯です。大規模な農地ですから稔り方にばらつきがあります。そこに除草剤を撒いて枯らし機械で刈り取りやすくします。一斉に簡単に収穫できることから広がっていますが、残留農薬量もけた違いに多くなります。
企業は「野菜の洗浄」としか書いてないからな。農薬と書くとどこかから批判がくるのか、それとも「あえて言わずに想像を膨らませてもらうマーケティング」なのか。
残留農薬について思うこと
農薬気にする場合、完全無農薬や減薬を選ばないと無理じゃね?
そもそも、農薬って「葉や根から吸収・浸透させてナンボ」だと思うのです。
だとしたら、残留農薬って皮とか表面だけの話ではありませんよね。むしろ中身の方が割合多い訳で。
それも野菜や果物が育つ長い期間、定期的に浴びて吸収してる農薬を
「たった10分程度ホタテパウダー水溶液に漬けた程度で何が変わるのか?」と純粋な疑問を持ってしまいます。
(表面にウイルスとか菌がついてるなら殺菌にはなるでしょうけど)
私たち人間もそうで、何十年と生きて固定化した習慣や思考の多くは1週間や1ヶ月なんて短期間じゃ変えられませんよね。
だから諦めろという話でもないんですけど「過去を振り返って方向を変えられる人間」と違って、野菜や果物は成長し切って「あとは人に食べられるだけ」なので、その段階に入ってしまったらもう無理じゃね?というのが持論です。
死んだ人に「肝臓がやばいです!お酒は控えてください!」と言っても無駄じゃないですか。
ならば農薬を気にする場合、最初から無農薬の野菜や果物を買わないと「本当の意味で安心できてる」とは言い難いのでは?と思うのです。
こちらの動画はまさに私は納得できる内容でした。
なんてことを言うと、無農薬野菜なんて高くて買えない!庶民はなす術なしか!(怒)と思う方もいるかもしれません。
私もそう思います。庶民ですから。
毒を喰らいまくって死なない人と、健康第一で早死にする人
世の中クソみたいな食生活を送っても死なない人もいれば、健康を意識した食生活なのに早死にする人もいるようです。
どちらもレアケースなのかもしれませんが、食生活以外の活動(仕事や趣味・人間関係etc)の充実度もあるでしょうし、その人の元々の強さや性格にもよるでしょうし、実際のところよくわかりません。
ということを考えると「無農薬野菜を食べてるから健康!」「無農薬野菜を食べてるから病気にならない」は断言し難い。
他の要因で長生きしたり、病気になる可能性があるなら農薬や添加物というのは「数あるうちの1つの要因」でしかないわけで。
とはいえ全部やるのは経済的にも習慣的にも難しいので、今できること(やりたいと思うこと)をやればいいと考えています。
私は「添加物をさけ、シンプルな材料から美味しい料理を作り出したい」ということを今までやったことがなく、攻略してみたいと思っているので、やっています。
でもこれは神経質な気持ちではなく、小学生がよくやる「横断歩道の白線だけ踏めるという独自ルールの遊び」をやっているのと同レベルの姿勢。
やってみたら添加物による影響を避ける以外に「食べ過ぎが減る」というメリットもありました。
【参考】食品添加物を気にすると健康的かつダイエットになる理由
農薬に関しては現状ルールは定めてないので普通にスーパーで安い野菜を買います。(無農薬があったら試してみたいけど)
さらに寂しくてたまに宅配ピザを頼んだりしますが、普段コンビニ弁当やカップ麺で過ごしてる人よりは全然健康的だろうなとは思います。
でも「ここまでやってるから病気にならない」とかは結局誰にもわからない所ですからねぇ。(でも不調は減った気がしますヨ)
さいごに
ホタテパウダーは殺菌込みの掃除や洗濯に使える!
ということで途中農薬に逸れましたが、ホタテパウダーは「もともと廃棄物となるモノの有効活用」としては良いのではないでしょうか。
実際(農薬云々の)効果のあるなしに関わらずpHは高く強アルカリ水を作れるのですから、頑固な汚れの掃除や洗濯にうってつけです。
逆に「農薬を除去して安全に食べる」という考えでは個人的にはおすすめできません。
表面だけ気を遣っても可食部の大半に残留農薬があるなら付け焼き刃的ですし「少し高くても無農薬野菜買う方がいいよね」と思えてしまうため。
高いものではないので、気になる方は試してみるとよいと思います!